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No,23 映画を支える裏方の努力(マットペイント日本代表「上杉裕世」)

No,23 映画を支える裏方の努力(マットペイント日本代表「上杉裕世」)
本日はちょっとコアなジャンルがテーマである。
主人公は
「上杉裕世」…。
この名を知っている人はどれくらいいるだろうか?
映画が好きな人でも、
マットペインター「上杉裕世」を知っている人はそこまで多くはないだろう。

映画というものは、様々な技術を持った人間が携わり完成する。

監督
役者
カメラマン
音声
CG担当者  …etc.

公開されたとき、人々の前に現れ、喝さいを浴びるのは、そのほとんどが監督と役者だが、
その裏ではその何十倍もの数に上るスタッフが、血の汗を流して頑張っているのである。

本日紹介する「上杉裕世」は、そんな映画界の裏方の一人。
活動の場所はなんと映画の本場ハリウッド…。
活動内容は、映画で使われる背景画を描くマットペイントである。
意外と知られていない事実だが、映画の背景はロケで自然に映ったものではなく、多くが風景画である。
近年では、CG技術を利用するようになったが、そのベースには風景画が描かれていることもしばしばあるそうだ(写真を使うこともあるそうだ)。

そう、絵である。
文字通りの絵である。
遠近感、立体感、躍動感、季節感…。
そのすべてを兼ねそろえたリアリティのある絵を描く技術を持ち合わせたマットペインターの描く背景画は、ため息ものなのである。 
そんな”ため息ものの絵”を描き、ハリウッドで勝負し続けてきた人間こそ、「上杉裕世」なのである。
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私がマットペイント及び「上杉裕世」を知ったのは、今から15年ほど前。
とあるテレビ番組であった。
私が学生の頃は、今のようにインターネット番組なんぞはなく、
メディアの王様はやはりテレビであった。
毎日毎日、ブラウン管テレビの鏡面を眺めていたものである。

あの日私は、いつもの通り夕食をとりながら、
ブラウン管に映るお気に入りのテレビ番組を鑑賞していた。
そこで目にした男が正に「上杉裕世」であったのだ。

私の感じた第一印象。
それは、「いい人そう」と言うものであった。
ニコニコとインタビューに答える「上杉裕世」は正に”人のいいお兄ちゃん”といった印象であった。
しかし、直後、「上杉裕世」の作品がブラウン管に映し出され、
それを目の当たりにした私の腰は、自然と椅子から浮いたのである。
箸ではさんだ米は床にこぼれ落ちたのである。

紹介されていたのは、あの有名な映画「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」で使われたマットペイントであった。
その絵は、近くでよくよく見ると確かに絵なのだが、
少しカメラが離れると、たちまち美しい映画のバックへと変わったのである。
凄かった…。
「こんな写真のような絵を描く人が世の中にはいるんだなぁ。」
と、若き私は感動すら覚えたのであった。
床には零れ落ちた米が散らかっていたのであった。

 

 

基本情報

「上杉裕世」

生誕

  • 1964年11月29日

出身地

  • 広島県
最終学歴
  • 武蔵野美術大学油絵科卒業

代表作

  • 「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」(1989)
  • 「ダイ・ハード2」(1990)
  • 「ジュラシック・パーク」(1993)
  • 「インディ・ジョーンズ/若き日の大冒険 」(1993)
  • 「フォレスト・ガンプ/一期一会」(1994)
  • 「マスク」(1994)
  • 「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」(1999)
  • 「A.I.」(2001)
  • 「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」 (2002)
  • 「ピーターパン」(2003)
  • 「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」(2005)
  • 「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」(2005)
  • 「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」(2007)
  • 「アバター」(2009)
  • 「アベンジャーズ」(2012)   …etc.

 

マットペイント

マットペイントは一言でいうと

「合成技術」

である。

背景画と演者を合成し、映画にリアリティを作る。

昔は、技術者が油絵具やアクリル、パステル、フェルトペン、エアブラシなど、あらゆる画材を使用して超が付くほどのリアルな背景を描いた。

現在では、パソコンが発達したため、多くは写真を加工して絵が描くことが多いそうだ。

CG技術も発展しているため、奥行きに対して自由な表現ができ、より自然な世界を描くことができるらしい。

パソコンやCG技術が発達したとは言え、マットペインターには一定のレベルが要求される。

そのため、常に人材不足だとか…。 

アバター (字幕版)

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上杉祐世の行動力

どうやら上杉裕世はかなり行動力がある人物みたいだ。

学生の時、自作のマットペイントを作り、著名なマットペインター「ロッコ・ジョフレ」に送り付けたと言うことを、本人がインタビューで語っている。

その結果、上杉裕世は「ロッコ・ジョフレ」のアシスタントをすることになる…。

「ロッコ・ジョフレ」に送った作品は、8ミリカメラを改造したモーションコントロールカメラで撮影したそうだ。

まだ、ホームビデオもない時代である。

その内容はうろ覚えだが、原始人がマンモスを倒すという内容だった気がする…。

その後、「ロッコ・ジョフレ」に認められた上杉裕世は、渡米費用を稼ぐために「欽ちゃんの仮装大賞」に出場し、優勝(その時のネタは「カブト対クワガタ」まだYoutubeでみれると思う)。

勝ち取った賞金100万円でアメリカに渡ったという。

渡米費の稼ぎ方が何ともぶっ飛んだ稼ぎ方ではないか…。

この行動力は私も見習いたいものである。

 

小ネタ

確かインディジョーンズのマットペイントだったと思うが、

車のエンブレムであったり、テラスのテントに「カエル」の絵が描かれていたり、

「kerokero」と書かれているらしい。

これは、当時、上杉裕世がカエルの絵にハマっていたとか…。

遊び心もたっぷりである。

そのほかにも上杉裕世の遊び心は、映画の随所に隠されているとか、そうでないとか…。

気になった方は是非映画を見て、見つけてほしい。  

 

最後に

繰り返すが、初めて「上杉裕世」を知ったのは15年ほども前のこと。

私は感受性豊かな少年であった。

なんでも真似したがる阿呆な少年であった。

よって、すぐさま写実主義的な絵を描こうと、チャレンジしたのだが、

絵心が皆無である私は、ヘロヘロでヒョロヒョロな絵しか描けなかった。

その時私は

 

「やっぱ俺には文章だな」

 

と再確認し、未だに細々と文章だけは続けている。

人には向き不向きがあるということである。

が、それはまた別の話…。

 

 

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