Masasakiblog

アートを愛し、アートに生きよう。。。

No,3 クラシックな実験映画「アンダルシアの犬」

本日も私の趣味・思考バリバリの作品をご紹介する。

その名は「アンダルシアの犬」

 大学生の頃、難解な作品を見ることが「カッコいい」と勘違いしていた私…。

そんな私の周りには、いつの間にか、同じく難解な作品を好む連中が集まっていた。

その連中の一人がこういったのだ。

 

「お前、アンダルシアの犬っていう映像作品知ってる?強烈にカオスだぞ。一回見ろ。」

 

当時、カオスという単語がやたらめったに流行っていた。

どこに行ってもみんな、「だ。それだ。」と叫んでいた。

流行に疎い私であったが、そんな私も「カオス」という言葉が流行していることくらいは知っており、

なぜか「友人が「カオス」というのなら、ぜひ見てみるか…」、

という気持ちになったのだ。

 

大学の講義が終わり、私は目的の「アンダルシアの犬」を求め、

あの有名なTSUTAYAへバイクを走らせた。

TSUTAYAに事故もなく無事たどり着いた私は、早速目当ての作品を探す…。

 

しかし!

 

いくら探せど、「アンダルシアの犬」何ぞというマニアックな作品はどこにもない。

店員さんに尋ね、やっとその作品を見つけた私…。

表紙を見てたまげてしまった。

なんと、女性の目にカミソリが当てられているではないか…。

こちらがその表紙↓

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こんな悪趣味な作品の在処を店員さんに尋ねてしまったことに対し、

私は強く後悔した…。

きっと悪趣味と思われてしまったことだろう…(店員さんは女性であった。)。

赤面の至りである。

 

だが、

だが、

だが!

 

その後悔も、作品を見てぶっ飛んでいくこととなる。

それほどこの作品は素晴らしい作品であった。

下記に詳細を記そう。

 

 

基本情報

「アンダルシアの犬」

公開

  • フランス 1929年

監督

  • ルイス・ブニュエル
  • サルバドール・ダリ

脚本

  • ルイス・ブニュエル
  • サルバドール・ダリ

上映時間

  • 21分 

あらすじ

この作品にストーリーなんぞは存在しない。ただ、ショッキングな映像がモノクロで写し出されるだけなのである。

 

眼球をカミソリで切られる女性、

 

手から湧き出るアリの大群、

 

地面に転がる切り落とされた手首、

 

女性の胸やケツを揉みしだく男、

 

ぶっ倒れた人をどこかに運ぶ男たち…etc.。

 

この作品を見て、何を感じるのかは見る人によるだろう。

私の感じたことは、下記感想にて熟読いただきたい。

 

感想

なんと、この作品はあの「奇人」サルバドール・ダリと、「変人」ルイス・ブニュエルが共作した作品なのだ。

変な映画であることも頷ける。

通常のストーリーを売りにした映像作品と違い、ダリとルイスの考えたイメージ映像だけが淡々と流れるのである。

その映像の数々は、クエンティン・タランティーノの「パルプフィクション」とは比べ物にならないほど、意味のないイメージ映像である。

シュルレアリスムを語る上では外せない一作なのだそうだが、シュルレアリスムに興味のない人、また、シュルレアリスム作品を好まない人からすれば、不快な作品となることだろう。

かくいう私も、初めて見たときは、

灼熱の太陽の下にコートを着て歩いている

かのような不快感に襲われた。

だが同時に、圧倒的な衝撃を受けた。

まるで目の前に、

浮遊する裸のばあさんが現れた

ような衝撃であった。

それほど意味不明な衝撃であったということである。

その後私は、再度プレステ2のコントロールを握った(当時の大学生はプレステ2で映画を再生するというのが主流であったのだ。)。

次に私が受けた衝撃は、先ほどとは違い、多少輪郭のある衝撃であった。

そう、例えるなら、

目の前に月が落ちてきた

ような衝撃であった。

私は続けざまに三度目の鑑賞に入った。

三度目も実に楽しんで作品を鑑賞することができた。

見るたびに全く違う表情を見せる作品というのは世の中にそう多くないが、

少なからず存在する。

「アンダルシアの犬」

はそういった作品の一つであることは間違いがない。

一日で三度も同じ作品を見た私であったが、

私は、謎の充足感に包まれていた。

実に充実した時間を過ごしたのだ。

このブログを見て、興味を持った人は是非この秀作に一度目を向けてほしい。

きっと今までの世界観が崩れ去るはずである。

画質を気にしないのであれば、ホームセンターなどにワンコインで置いてある。

お手軽に鑑賞できることもこの作品のいいところだろう。

 

小ネタ

この作品を鑑賞した当時のシュルレアリスム作家たちは絶賛し、喝采の嵐を送ったらしい。

ところで、ダリのサルバドールという名は赤ん坊の間に死んでしまった兄の名前だそうだ。ガラ・エリュアールという妻がいたが、この女、夜遊び大好き、男大好きで、晩年までダリは、妻の男癖に苦しんだらしい。

ルイスは超左思想の持ち主で、母国スペインでは指名手配されている。

ルイスは、立派な犯罪者であったということである。
 

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ダリとルイス

二人とも髭を生やしている。昔の画家には髭を生やした人が多い。それには理由もあるそうだが、それはまた別の話…。

 

 

 

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