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アートを愛し、アートに生きよう。。。

No,24 ピエール・カルダンデザインの食器や服飾品は、おじさんデザインではないというのが私の持論である

ピエール・カルダンデザインの食器や服飾品は、おじさんデザインではないというのが私の持論である

 

流行というものは時流に流されやすい。

ある年に大流行した服なんかは、数年もすればダサい服の代名詞になったりもする。

 

私の高校生のころなんか、B系ファッションが大流行し、

猫も杓子もXLやXXLサイズのパーカーを着、

大きめのジーパンをパンツが丸見えになるまで下げて履いていたものだ。

当時はヒップホップが大流行し、若者はこぞってヘッドフォンから流れるラップに体を揺らしながら街を闊歩していた。

かくいう私も、エミネムを聞きながら踵のすり切れたジーパンを履いていた。

 

つまり、流行なんて一過性のものだということだ。

流行の価値は、その時代に生きていた人々が決めるのである。

 

さて、本日は1960年代から1970年代後半にかけて、

時代のビッグウェーブに乗ったデザイナー、

ピエール・カルダン

が主人公である。 

ピエール・カルダン―ファッション、アート、グルメをビジネスにした男

ピエール・カルダン―ファッション、アート、グルメをビジネスにした男

 

 

今の時代を生きる10代、20代の若者で知っている人はそういないのではないだろうか?

恐らく、ピエール・カルダンを知っている人は50代後半から上の年代。

つまり、高度成長期の潤った時代や、バブル崩壊の荒廃した時代を通り、

酸いも甘いも経験してきた、団塊の世代以上の年齢の人々だろう。

人々はその世代を昭和世代と呼ぶ。

実のところ、私は「あの頃」を生きた人々に対し、羨望の目を向けているのだ。

こと、デザインやアート、小説や映画、音楽、サブカルチャーにおいては、

正に激動の時代だったに違いない。

あらゆるジャンルにおいて発展途上であった昭和の時代…。

アートに寄与していないとしても、その発展に寄り添い生きてきた人々は、

常に新しい文化に触れ、刺激を受けながら生活していた。

今のように情報がホイホイ手に入るわけでもないので、

新しい情報のレアリティも大きかったことだろう。

 

羨ましい…。

 

ピエール・カルダンは、繰り返される、デザイン・アートの転換期・過渡期の真っただ中を駆け抜けたデザイナーなのである。

 

私が、一番初めにピエール・カルダンのデザインに触れたのは小学生の頃、

祖母の自宅においてあった変わった模様のコップであった。

既に元号は平成に代わっていた。

当然その頃の私は、ピエール・カルダンというデザイナーを知らないし、

今のようにアートに興味を持っているわけでもなかった。

しかし、食器がほとんどが和柄であった祖母の自宅の食器棚に置かれていたピエール・カルダンのコップは、明らかに異彩を放っており、

子供ながら、その作品の魅力を感じ取っていたのである。

一言で言おう。

 

今の時代、確かにピエール・カルダンの服や食器は古臭いデザインである。

 

しかし、それはあくまで、その時代に制作されたデザインが古臭いのであって、

現在のピエール・カルダン社が出している服や小物はとてもモダン美しい

第一、いつまでも一つのデザインをマイナーチェンジもせず、

半世紀以上もファッション界で生き残れるはずがない。 

ピエールカルダン 腕時計 PC104131F01 [並行輸入品]

ピエールカルダン 腕時計 PC104131F01 [並行輸入品]

 

 

ただ、私は古臭いピエール・カルダンのデザインが大好きである。

過去の記憶は美しくなるものだし、懐古的な産物というものは、

ノスタルジーを感じさせてくれる故に、不思議な魅力を放つものなのだ。

その上、中島みゆきが歌っているように、「時代は回る」

最近の女の子のファッションは昔に回帰しているではないか。

 

では、僭越ながら、ピエール・カルダンの情報を下記に記そう。

 

 

基本情報

「ピエール・カルダン」

本名

  • ピエール・カルダン

生誕

  • 1922年7月2日

死没

  • 2019年現在、まだご健在である。

国籍

  • フランス

デザインジャンル

  • 服飾
  • 服飾小物
  • 食器  …etc.

 

作風

ピエール・カルダンの作る作品(服飾デザイン)はコスモコール・ルックと呼ばれる。

その名の通り、宇宙的なデザインなのである。

昭和の円谷プロの作品で宇宙人が来ているような、

スタンリーキューブリック作品で出てくるような、

スタートレックに出てきたら似合うようなそんなデザインである。

個人的には、ショートカット(大昔のボブヘア)の女の子が身に着けているイメージである。 

 

さらに、ピエール・カルダンは服の素材も普通ではない。

アルミプラスティックを使い、今までにない素材の服を定義した。

 

正にアバンギャルドである。

 

実用的ではないだろうが、街を歩けば、いろんな意味でいろんな人が振り向くこと間違いなしだろう。

食器などの生活用品の分野においては、幾何学的な模様を用いた、シンプルなものが多かった。

しかし、そのカラーは昭和カラーでありノスタルジーを感じる。

特に、ホーロー鍋なんか、正におばあちゃんの家の鍋だ。

 

個人的には、昭和のカラーリングといえばピエール・カルダン。

 

昭和のモノグラムデザインといえばピエール・カルダン。

 

である。

 

上記で記述したが、最近のファッションは昔に回帰してきている。

今、1960年代や1970年代のピエール・カルダンデザインの服を身に着けても、

そんなに違和感ないかもしれない…。 

  

クリスチャン・ディオール、イヴ・サンローランとの出会い

ピエール・カルダンは1940年代後半にクリスチャン・ディオールに出会い、
ブランド立ち上げにアシスタントとして参加している。
この時期には、あのイヴ・サンローランもクリスチャン・ディオールのメゾンに所属していた。
その後、クリスチャン・ディオールが1957年に他界。
既にピエール・カルダンは独立(1953年独立)し、オート・クチュールを始めており、
クリスチャン・ディオールから絶対的信頼を受けていたイヴ・サンローランが、
クリスチャン・ディオールのメゾンを継いだ。
音楽家もそうだが、一つの才能には多くの才能が集まる
クリスチャン・ディオールとイヴ・サンローランとの出会いはピエール・カルダンにとって必然だったのかもしれない。 

 

オートクチュールからライセンスによるブランディングの失敗

ピエール・カルダンは独立後、
クリスチャン・ディオールから学んだオートクチュール(服飾受注制作)の経営を開始する。
1950年代後半、代表的なデザイン「投げ縄ドレス」を定義し、
さらに1960年代に入り、プレタ・ポルテ(既製品)に足を延ばし、
紳士服やジュニア服を制作する。
そこで、女性的なデザインの紳士服を作り上げ、世間にその才能を認められる。
その後、調子に乗ったのか、
食器、日用品、車、ジェット機、
果ては宇宙服までに活動の幅を広げていき、
それが原因となって、ブランドのレアリティを下げてしまう。
1980年前後までは高級品と位置付けられていたピエール・カルダン製品も、
いつしかユニクロよろしく、廉価ブランドになってしまった…。

現在はその収益のほとんどをライセンス収入に頼っている。
東アジアで人気のあるピエール・カルダンは、
一時期中国にブランドを売却するという騒ぎまでになったが、その後どうなったのだろう…?

 

エスパス・ピエール・カルダン劇場

1971年パリにて、劇場や映画館、
ギャラリー併設の「エスパス・ピエール・カルダン」をオープンした。

今はパリ市立劇場として運営されている。

建物の見た目は流石おフランス。

超がつくぐらいクラシックで豪華な外観である。
そこでは演劇上演もあるそうで、あの野村萬斎も2018年にパフォーマンスをしている。
演目は「月見座頭」「三番叟」だった。
誰でもはいれるそうなので、パリに行ったときは是非行ってみたいスポットである。
ちなみに私は、フランスどころかヨーロッパに足を踏み入れたことがない。

  

小ネタ

以前、私はメルカリでピエール・カルダンのコップを売ってみようと思ったことがある。
古いものだからさぞ価値があるのだとおもっていた。
その上ここ数年、空前のレトロブームである。
きっといい値段になるだろうと鼻息荒く、アプリを起動したのだが、
既に明記したように、ブランディングに失敗したピエール・カルダングッズは、
驚くほど安価な取引がされていた。
肩をがっくりと落とした私は、今でもピエール・カルダンのコップでお酒を飲んでいる。

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我が家のピエール・カルダン

これを読んでいる人で、ピエール・カルダン製のいずれかを持っている人は、
美術品としてではなく、実用品としてピエール・カルダンを使いましょう。
あと、100年もすれば値が出るかもしれないが、その頃には、私の命のほうが先に尽きていることだろう。
なけなしの知識でピエール・カルダンについて語ったが、何とかブログになった。
明日は、私の専門分野カルト映像作品について語ろうと思うが、
それはまた別の話…。

 

 

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